任期制廃止(案)

導入時(10年以上前)の喧騒を覚えています。私は助手会長として、副会長と一緒に学部長室に決議をしないよう申し入れに行きました。助手会という組織としては任期制導入に反対でした。個人的には、任期制そのものに反対というよりも、その運用法・評価基準に反対でした。いずれにしろ、申し入れた当日の教授会では決議が持ち越されたそうで、その教授会から帰ってきた教授・助教授の方々から冷やかされました。
後に、やはり任期制は導入されましたが、農学研究院では、業績が不十分だからといってこの制度にしたがって、再任不可になった例はありません。なんらかの心理的プレッシャーとなって「がんばらねば」という意識が根付いたかどうかもわかりません。任期のない職にとどまった例もあります。とにかく制度を発車させた、という印象です。
この4月から施行される新「労働契約法?」は、教員任期制とうまく整合しません。できなくはないけれど運用がとても困難になります。あの導入時の喧騒とは裏腹に、なんだかあっけなく廃止に向けて手続きが進んでいる気がします。