萎縮しないように
Facebookでのとあるコメントから引用します。私も今回の小保方問題によって科学に対する様々な挑戦的な取り組みが萎縮してしまわないように願っています。(赤い字は中尾による強調。)
一方で、データの保全や第三者による調査など、厳正なチェックがこの研究発表と小保方氏の博士論文の正当性について及ばなければならないと思います。
「羹に懲りて膾を吹く」のは止めてほしい、ということです。
この記事
http://sankei.jp.msn.com/・・・/140217/scn14021708100002-n2.htm
ここで若山さんがおっしゃっている、「できるはずがないと思ったが、無理だと思うことを実現して常識を超えたい気持ちがなければ、新しい偉大な成果は絶対に生まれない」という考え、これは一般論として科学者の鑑となる、すばらしい態度であるということを、自分も含めてまず最初に再確認したいと思います。意外なテーマに挑戦しなければ、大発見は生まれません。堅いテーマだけ扱っていれば、コンスタントにそれなりの論文は出るはずですが二番煎じばかりになってしまいます。ですから、大胆な仮説を提唱する人(面接した瞬間トンデモとわかるようなのはもちろん除いて)を登用することは是非今後も続けていただきたいと思います。今回の事件に懲りて安全牌だけを選んでは、理研、ひいては日本の研究がどんどん窮屈でつまらないものになってしまいます。
もちろん、大胆な仮説のほとんどは間違いです。間違えたら切る(=提唱者は職を失う可能性あり)しかありません。そこは仮説の提唱者も納得しなければいけない点であると同時に、切られた場合の再スタート(再就職あるいは、任期途中での研究テーマの変更)がスムーズにできるような社会の仕組みづくりも望まれます(これは理研だけの問題ではありませんが)。