コラーゲンの話(中公新書)

ちょっと興味があって軽率に買ってしまったが、がっかりだった。果たして出版社の担当者は一度でも通しで読んだのだろうか?興味深いことに第5章以降の文章には安定感がある。前半と同じ著者かな?。

第4章までは、なんか変な表現が多い。文章も段落も、話がすんなり流れなくてストレスが溜まった。

  • 皮膚は外から力が加わっても傷ができず、体内に細菌が入らず、また、体内が乾燥しないような働きをしている。(p5)
  • キチンには鎮痛効果や止血効果があり、傷の治りも速いことから、火傷などの治療の際に創傷被覆材として使用されている。(p45)
  • システインは残基から隣接したペプチド鎖間で架橋の役割りを果たすジスルフィド結合(-S-S-)が多数形成されて、ケラチン構造を安定化させている。(p50)
  • しかし、コラーゲンというミクロな分子レベルで分子や線維がどう並んでいるか(配向性:並ぶ方向と並ぶ度合いのことで並び方ともいう)が分かれば、細胞外マトリックスについての状況も徐々に分かって来るであろう。(p68)
  • プラスチックや繊維の分野では、分子や繊維の並び方は製品の実用的な機能を反映するから、配向性の制御はきわめて重要である。(p73)
  • 老化した皮膚などの運動機能の低下は、コラーゲン線維の並び方に関与しているのかもしれない。(p74)
  • 分子鎖の配向方向は共有結合で伸びにくく、その垂直方向は分子間結合であるために伸びやすくなっている。(p82)

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