粘り勝ちでしょう

Sさんから、Hydroxylapatite-chromatographyの結果が来た。ついに成功した。今までしつこく付きまとわれていたIgMとおぼしき夾雑タンパクが見事に振り払われている。60 mM Na Phosphate bufferでしばらく洗うのがミソ。ここまでの道のりは、①荒いステップワイズ溶出で吸・脱着可能なことを確認、②広範囲の濃度に渡るグレディエント溶出で3種のタンパクが幾分かでも分離可能なことを確認、③オーバーラップが激しい2種のタンパクについて、それらが溶出された実際のリン酸Na濃度を測定、④やや細かいステップワイズ溶出で片方だけを溶出できる濃度を探索。これから、⑤Fine tuningされたグレディエント溶出で3種のタンパクを一斉分離にとりかかる。これで一連の精製法は確立されたかな。