Superdex 200を再充填

最初は、5 ml/minからスタートし、2 ml/min→1.5 ml/min→1.2 ml/min→1 ml/minと漸減しながら、およそ圧力を9〜10 kg/cm^2に保ちながら少しずつ充填した。。
最終的には、1.0 ml/minで10 kg/cm^2=約140 psiなので、カラムの「詰まり」は解消されたはず。あとは分離能が問題だが、ヒツジかウサギの赤血球を溶血させて作ったヘモグロビン溶液でも流して様子を見る。担体の洗浄や充填などで少しはロスがあったので充填後は10x295 mmというサイズ。約1 ml分小さくなったが問題ないでしょう。
 
↑ちゃんと乱れなく流れている様子で一安心。Tさん、Iさん、ご苦労様。

※一応、症状と対処の備忘録をば。

  1. バンドが激しく斜めになって進むなどの症状があって分離能の悪化が疑われたが、ついに0.25 ml/minでも200 psi(カラムの限界値近く)まで圧力が上昇するほど詰まってしまった。
  2. 上部アダプタを外してフィルターを交換し、ゲルベッド上端から3〜5 mm程を削っても調子が戻らなかったので再充填を決意。
  3. 上からミクロスパチュラでかき混ぜながらゲルベッドを懸濁して50 mlファルコンチューブに回収。途中からは、カラム下端のアダプタとフィルタを外して下からもベッドを崩して懸濁・回収。とにかく高価な担体なのでロスらないように慎重に超純水で洗い込んで回収。
  4. 合計4本のファルコンチューブに回収され、1/10 volの5 M NaOHを加えて室温でインキュベート。さらに超音波洗浄(5分間くらい)。一晩冷蔵庫に放置。
  5. ゲルをPBSで遠心洗浄して中性に戻し、(また一晩冷蔵庫に保存後)約50% (v/v)の懸濁液としてもう一度超音波洗浄機にかけて脱気。
  6. 空カラムは洗浄後に、下部アダプターに新しいフィルターをつけてセットし、懸濁液を充填(上述の通り)。
  7. PBSで平衡化後にヘモグロビン溶液をインジェクトしてバンドの歪みなどをチェック(比較的シャープで水平なバンドとして流れればOK)。(本当はチトクロムC溶液を使おうと思ったが在庫が無かったので、粗製ヘモグロビン=赤血球溶血液で代用。SuperdexにはBlue-dextranは禁忌。非可逆的に結合するそうだ。)