中国から帰国

昨日の講演と打ち合わせで疲れたくらいで、比較的緩やかな旅だった。ほぼ予期していた通り、尖閣諸島関連の不穏なニュースは、ホストの研究所や市井での活動には全く影響なく、入国・出国審査などオフィシャルな場所も落ち着いたものであった。中央電視台英語版TVで問題が取り上げられていたが、ごく冷静な報道だった。むしろ「この出来事から何を学ぶか」という中国人記者のリポートさえ合った。それらはマスコミ総動員での日本での騒ぎ、中国外務省が発信している(と日本で報じられている)雰囲気とはかなり異なっていた。
こちらの論調に共感する。
やはり行ってみないとわからないし、学術・経済・市民レベルでの日中の深い関係は、政治的なゆらぎを越えて注意深く維持されるべきだと思う。
今朝早くから、3時間以上雨中のドライブで無錫から上海(浦東空港)まで送ってくれたYさんに感謝。
往復ともに、上海に出張したH先生(とラボの方々)と同じフライトだった。演習林のO先生も同日に福岡空港から中国内陸部に旅立ったとのこと。やはり、この日程(23〜26日)というのが、忙しい身には出張しやすい狙い目なんだよね(休日、平日、土日、と大学での業務に及ぼす影響が最小限という意味)。問題は、代休をどこかに設定しなければならないこと(現実的ではない)。
これで4年間にわたるJSPS論博事業による最後の派遣が終わった。私が無錫に赴いたのは3回だが、なんとか無事に果たせてほっとしている。あとはYさんの最後の滞在で学位論文を仕上げていくのみ。