書かずにいられない

今日の毎日新聞のコラム「火論(玉木研二氏)」のタイトル。

君は、四十才をすぎ、五十をすぎ、あるいは、六十も、それ以上もすぎた人が、生まれてはじめて、ペンをとった文章というものを、これまでに、読んだことがあるだろうか。

なかった。暮らしの手帖のバックナンバーを探し、この花森安治が編んだ記事を読んでみたい。

書かずにいられない、そういう切っぱつまったものが、ほとんどの文章の裏に脈うっている。

そんな文章に近年出会った覚えがないし、自分自身が「書かずにはいられない」と、ほとばしるような情熱に駆られて書いた記憶もない。(このMy Karnel & Shellはそんな情熱というよりは、ただ書きたいという欲望のようなもので続いているだけである。)
高校生くらいまで、実家には母が購読していた「暮らしの手帖」があった。力強い記事が印象に残っている。誰に媚びるでもない雑誌が当然だと思っていた。そんな純粋な文章がなつかしい。