清原君のこと

卒論研究以降の研究上の関わりは、彼の博士論文の副査を務めたくらいだったろうか。文面や口頭試問でのやりとりから、実験に対して職人的な取り組み方を感じた記憶がある。今やR研のポスドクとして活躍している(そしてうちの卒業生であるAさんのご主人でもある)I君にピペットマンの使い方から手取り足取り教え込んだのが清原君だったと聞いた。それほど、自らの研究に加えて自分の時間を後輩のために分け与えたナイスガイだったと聞いても全く驚かなかった。そんなことを粋がらずにやる人間だと、日頃の立ち話からなんとなく感じていた。
急逝の知らせを受け、「早すぎる!」と悔しがるほかしかたがない。彼を手塩にかけて育てた先生や上司の方々、彼と苦楽をともにしたクラスメート・同僚、そしてこれからの飛躍を楽しみにしていたご家族の悲しさと悔しさはいかばかりだろう… 
ご冥福を祈ります。