悲報

比較免疫学の巨星といっても過言でない、Zeev Pancer博士(メリーランド大学)が亡くなったそうです。Zeevさんは、ヤツメウナギから抗原レセプター(VLR)を発見し、有顎脊椎動物が備える獲得免疫とは全く異なるタイプの獲得免疫が存在することを証明し、免疫学に大きなインパクトを与えました。近年はVLR分子の医学的応用にも力を注いでおられました。
私は2012年に国際比較免疫学会を福岡で主催した際に、Keynote speakersの一人としてZeevを招聘する機会に恵まれました。学会の中日には、友人のClaudia Kemper博士、田角聡志博士と一緒に半日の博多観光にもご一緒させていただきました。人懐っこいお人柄と、大好きな「禅」の話が印象に残っています。
Zeevさんのような優秀な研究者が56歳の若さで他界されたことは、比較免疫学にの発展にとっても大きな大きな損失です。突然の悲報にただただうろたえるばかりですが、まずはZeevさんのご冥福をお祈りします。


私自身は、国際比較免疫学会長として、これから弔辞を書かねばなりません。英語の弔辞を付け焼き刃で勉強です。