ファシリテーションに関するFD

講師は軽部特認准教授。西部ガス社員から国に派遣されたり、大学に出向したり、「一人で産官学連携」とジョークを飛ばしておられた。おもしろく、参考になったFDであった。今後に生かしたいものである。この手の話は、いつ聞いても、本を読んでも参考になるのだが、問題は、結局なかなかやってみないことである。試してみないことにはなにも始まらないし、問題点も見えてこない。
印象に残ったキーワードをいくつか。

  • なぜ、私たちは「わざわざ集まる/集める」のか?せっかく集まったからには実のある時間に。
  • 何か言ったことに対して受け取り側の理解は多用である。
  • ファシリテーターは司会者でも先生でもない。時として議論を参加者に委ねてしまうこともある。
  • 会議は「コンテンツ×プロセス」の相乗効果。プロセスとしての得られる「納得感」が大事。

最後の項目には考えさせられる。昨今、大学にも組織としての意志決定の速さが求められている。それは、旧来の教授会を中心としたやり方では意志決定が遅いばかりか、しばしば長い議論らしきものの末に意志決定そのものが成されなかった、という反省の結果であると思う。少なくとも現在の農学研究院では、各種WGが少人数でぐいぐいと物事を決めていってる感がある。事実、このやりかたでなければ、各種運営が全く成り立たなかったであろう。しかし、ここで、ファシリテーションの立場からは、意志決定のプロセスにおける参加者の「納得感」がその後の取り組み態度に(=結果として得られる成果にも)大きく影響すると言う。そして納得感を得るほどに議論するにはどうしても時間が必要である、と言う。さて、どうしたものか。
我々は、議論のプロセスの健全性(?)と意志決定のスピードを両立させるような、マネジメントの最適解を求め続けねばならぬようだ。

自分としては、失敗してもくじけずに(一息入れたり、深呼吸したり、自虐ネタをとばしたりして自分を励ましながら)ファシリテーションにトライしよう、と背中を押された気分である。なか