プラスチック器具の目利き

沸騰水やオートクレーブでフニャフニャ・ドロドロにしてしまったり、メタノールやアセトンで真っ白にしたり、苛性ソーダ溶液入れてボロボロにしたり… プラスチック器具の材質に無知なためにラボで起こる悲劇は多い。時には、器具だけでなく周りの機器までをも道連れにすることがあり、ラボの管理者としては油断ならない。若い頃(助手に採用されてから5〜6年間)は、こんなラボの小ネタを夕方か土曜日のセミナーで紹介していたなぁ、なんてことを思い出した。
一応抑えておくべきはこれくらいか? いつも「これは何だろう?」と意識することが最も大事。

  • ポリスチレン(PS):透明、有機溶媒×、沸騰水×、オートクレーブ×
  • ポリカーボネート(PC):透明、有機溶媒×、強アルカリ×、オートクレーブ○
  • ポリプロピレン(PP):半透明、有機溶媒△、アルカリ○、オートクレーブ○
  • 硬質ポリエチレン(PE):不透明、有機溶媒△、アルカリ○、沸騰水・オートクレーブ△〜×
  • ポリメチルペンテン(PMP、商標名TPX):透明、有機溶媒○〜△、アルカリ○、オートクレーブ○
  • アクリル(PMMA):透明、有機溶媒×、アルカリ△、オートクレーブ×
  • ポリテトラフルオロエチレン(PTFE=商標名テフロン):半透明〜不透明、有機溶媒・アルカリ・オートクレーブ○
  • ポリ塩化ビニル(PVC):透明〜不透明、有機溶媒△〜×、アルカリ○、オートクレーブ×

特に耐薬品性については、こちらのサイトが参考になる。